離職率を下げるアイデア!社内ラジオによるインナーブランディングでじわり効果!
離職率が低くならない原因で、組織への不満は大きな要素ですが、実は離職の直接の原因は不満ではありません。〇〇と感じた瞬間に離職するそう。
この記事では、そんな離職率が悩みのタネになっている会社様のために、インナーブランディング施策としての社内向けラジオの実施を提案致します。
記事を書いているのは社内ラジオ事業者として日本初であり、ナンバーワンの実績を誇る株式会社オフィスエンニチの高間です。離職率を下げる取り組みのアイデアとしてご検討いただけますと幸いです。
それではOn Airです🎙
Contents
記事執筆者の自己紹介
はじめに、この記事を書いている高間は、社内向けラジオ番組をサービス展開しています。大企業から50人の会社まで、社内ラジオを通じて関わりを持たせていただいております。導入いただいた企業の課題はそれぞれ異なりますが、やることは同じ、ラジオを通して社内の活性化をし、強い会社の基盤を作ることです。
もともとは人事をしていましたので、社員としての会社への不満ももちろん理解できます。経営層の考えがわからない、向かう方向がわからない、自分の未来が見えない、などは一通り経験しました。
1300人くらいの組織だったのですが、毎年100人前後がコンスタントに辞めては入社していました。低くない離職率であったと思います。
離職者が離職する意外な理由
ところで、離職は離職者に聞いても本当のところは分かりません。「立つ鳥跡を濁さず」ではないですが、離職者に離職理由と聞いても本音を引き出すのは難しい。
下記のパーソル研究所の記事では離職アンケートを転職先で行なっている珍しい記事です。
参考:https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/column/202204070001.html
この記事の面白いところは、離職が起こるのは不満そのものではなく、抱いている不満が解消される見込みないと感じられた場合に離職を決意した転職者が8割と多かった、と記載があります。
不満の強さではなく、「変わらなさ」のほうが人を離職に強く駆り立てる、ということが示唆されている。私自身も転職したときの思考はまさにこれでした。これは全社レベルのインナーブランディング施策が必要になる課題ではないでしょうか。
上記のパーソルの記事では「変わらなさ、重さ」という言葉が出てきました。社員が「この組織は動きが重い、いつまで経っても変わらないだろう」と思った瞬間から転職を考え出すということだと思います。
インナーブランディング施策として、先手を打って、全社レベルのコミュニケーションを行うには、スピードが結構大事かと思います。人事制度を見直す、なども、その一つですがとにかく、時間がかかります。社内イベントも良いですが、そこにかける労力は膨大です。二の足を踏んでしまうでしょう。
離職率の改善施策
そこで、離職率の改善施策として、当社が考える施策をここに記載します。
- セルフキャリアドック
- 社内ラジオ
- タレントマネジメントツール
当社はこの3つの施策が最強の組み合わせではないかと信じております。
セルフキャリアドック
2016年に施行された改正職業能力開発促進法により従業員と企業の双方に義務付けられた制度のことです。
具体的には、働き手一人ひとりが自分のキャリアや能力の開発に励み、同時に企業がその支援を行う取り組みを指します。具体的には、厚労省の委託事業を受けたパソナがキャリアコンサルタントを導入企業に派遣。研修や特定の階層の社員に1on1ミーティングを実施します。期間は1年間。
なんと、このセルフキャリアドックが凄い点は無料で導入できること。財源が雇用保険だからというのがその理由で、2024年現在、大企業の6割が導入済みです。
参考:https://carigaku.mhlw.go.jp/scd/
セルフ・キャリアドックで行うこと
セルフキャリアドックで行うことは、おおきくわけて、以下の3つです。
- 研修
- キャリアコンサルティング
- フォローアップ
研修はキャリアに関する学びの場となります。
キャリアコンサルティングは実際にキャリアコンサルタント資格を持っている方が企業に派遣され、社員様と一対一の面談を行います。(オンラインの場合は多いと聞いています)
最後のフォローアップで経営層に、御社で起こっている事や、それらを通した見えた経営上の課題をフィードバックします。
対象の階層
対象はキャリアの危機になりやすい階層です。
- 新入社員
- 昇進前の社員
- 役職定年前の社員
などです。社内では言えないことを外部のキャリアコンサルタントには言える。キャリアコンサルタントは集まった社員からの声を経営層に届けます。(もちろん守秘義務を守ります)
このことで、人事のヒアリングでは出てこないようなリスクを未然にキャッチでき、離職を水際で防ぐことができます。この取り組みは短期的視点で見たときに効果を発揮しやすいです。
インナーブランディング施策としての社内ラジオ
さて、次の施策は社内ラジオです。短期視点での取り組みがセルフ・キャリアドックならば、中長期の取り組みは社内ラジオはいかがでしょうか?また、離職防止になぜラジオが効くのか?すこし解説しつつ、実際の使い方を紹介致します。
離職率を下げる施策としてのラジオの効果
- 離職率が下がるラジオとはなにか?
- なぜラジオなのか?
ここでは、上記2つの疑問があります。
離職率が下がるラジオ
1つ目の離職率が下がるラジオとは、以下のような条件を満たす場合が想定されるでしょう。
- ある程度の規模があり、社内での異動の可能性がある
- しかし「辞めたい」と思っている社員が異動の可能性に気づいていない(つまり情報不足)
そこに対して「異動の可能性があるなら考えたい」という気持ちになるようなコンテンツを作ると中長期的に価値がでてくるでしょう。
なぜラジオなのか?
心理的に社員の心に入り込みやすいツールがラジオです。以下は多少乱暴ですが、社内報としての特徴をツールごとにわけてみました。
- 情報を伝えるツール:動画社内報・Web社内報・印刷社内報
- 情緒を伝えるツール:ラジオ社内報
情緒とは人柄や人の心、気持ち、などをさしています。つまり、「人」が主役のメディアです。辞めたい気持ちになっている社員に対して、「人」が気持ちを込めて訴えかけるのがラジオです。どのような「人」が訴えかけるのが良いか。これは後述します。
離職したい社員のパターン
「離職したい」「辞めたい」と考えている社員には2つのパターンがあると想定されます。
- 前向きなステップアップで離職したい
- 今の職場が嫌だから離職したい
1は止める必要がありません。会社全体としての魅力を高めなければならないでしょう。2はあらゆる手段で食い止めなければならないです。
「上司が嫌で辞めたい」という場合、上司には相談できません。この場合、人事の社員様や、社内にキャリコンホルダー様が出演されて真摯に語りかけると効果的です。気持ちは必ず伝わります。
気持ちや真剣さはラジオなら動画より伝わります。では具体的に、どのようなコンテンツを作るのかみていきましょう。
例1 ロールモデルを紹介する
キャリアの危機にいる社員には、危機を乗り越えたロールモデルの存在は大いに助けになるでしょう。
スター社員である必要はありません。社員の抱えている困りを乗り越えた事例としての社員様がここではロールモデルに当てはまります。
また、単にロールモデル社員にインタビューするだけではなく、社員のリアルな悩みを事前に集めておき、それを踏まえて具体的にロールモデルに聞いていくコンテンツづくりを行います。
例2 トップの声を届ける
経営トップが社員と直接コミュニケーションをとることは社員の承認欲求を満たします。むしろ、直接話しかけなければならないと思いますが、大企業になるとしづらいでしょう。
そこで社員の声にトップが耳を傾け、ラジオで一人ひとりに回答するなどの企画は良いのではないでしょうか。社員の声、本音を吸い上げる役割を人事や広報部門が行い、経営トップに届ける。
このやり方も機能するまでに時間がかかる会社もあるでしょうが、とても効果的でしょう。
社員の声を集める方法は工夫が必要です。普段あまり接点のない経営層には面と向かって本音を言えません。社員の声を集める方法を考えてみました。
上司経由で聞き取りを行う
以下は王道の施策です。
- ストレスチェックや定期的に行うエンゲージメントサーベイなどを元に上司に情報収集する
- 上司に直接聞き取りを行う(部門内の社員の抱える問題はありますか?など)
ただし、これでは出てこないケースも多いでしょう。王道施策も行いつつ、王道以外も知っておく必要がありそうです。
上司を経由せずに聞き取りを行う
- 社内にキャリコンがいる場合はキャリコンに聞き取りを行う
- メンター制度がある場合はメンターに聞き取りを行う
非常に地道ですが、これらを繰り返していくと、人事や、キャリコンに直接話しかけにくい社員様でもラジオを通じてアクションが増えると考えられます。その他にも以下のようなツールがあります。
社内の声を集める匿名アンケートツール
このツールは完全匿名でメッセージを集めることができます。google formでも似たようなことができますが、匿名を全面に押し出す場合に有効です。
匿名の場合は多少、言いにくいことも集められますので、本音が出てくる可能性が上がります。
社内コミュニケーションの流れ
インナーブランディング施策としての社内コミュニケーションは一方的な発信ではなく、双方向のコミュニケーションで現状把握をしながら求められている情報を社員が受け取りやすい状態で届ける。これだけです。
シンプルです。ただし、大変ですので、「コミュニケーション」と「現状把握」を怠りがちです。面倒くさくてもこの流れを大切に。これを粘り強く行うことが社内に届けたい情報を届けるコツでしょう。
さて、ずいぶん回り道をしましたが、離職率を下げる施策を提示することがこの記事の目的でした。離職は、「この会社は未来永劫変わらないだろう」と思われた瞬間から始まっている事を鑑みると、人事は社員の温度感をキャッチし、経営層に届ける。
経営層は真摯に向き合い、コミュニケーションをとることです。しかし、迎合する必要はなくて、できないことはできないとハッキリいう。できることは即断で実行すると良いでしょう。
タレントマネジメントシステム・TOITOI
タレントマジメントシステムはチームの配置の参考資料になります。当社はロジックブレイン社のパートナーです。
toitoiとは、Big Five性格分析に基づくHRシステム。Big Five理論は世界で最も論文引用数の多い性格特性分析です。この性格特性テストの結果をシステムに取り込んで、チームマネジメントに活かします。とはいえ、この説明だと、よくわかりませんね。
BIG FIVE分析を詳しく
BIG FIVE分析とは、人格を評価する心理学的モデルであり、5つの主要な次元で個人の特性を理解します。このモデルは「オーシャン」という頭文字で知られ、以下の5つの特性から構成されています。
- 外向性(Extraversion) – 社交性が高いか、内向的かを示します。高い外向性を持つ人は、人との交流を楽しむ傾向にあります。
- 協調性(Agreeableness) – 他人への共感や協力的な態度を示す度合いです。協調性が高い人は、他者との調和を重視します。
- 誠実性(Conscientiousness) – 自己統制や責任感を評価します。この特性が高い人は、計画的かつ信頼できる行動をします。
- 感情的安定性(Neuroticism) – 情緒の安定性とストレス耐性の度合い。低いスコアは、感情的な安定性が高いことを意味します。
- 開放性(Openness to Experience) – 新しい経験に対する開かれた態度や、創造的な活動に対する興味の強さです。
このモデルは、個人の行動や対人関係、仕事のパフォーマンスを予測するのに有効であり、教育や職場環境、臨床心理学など様々な分野で利用されています。
これをどのように活用するのか
システムの画面はこのようなってます。以下の画面でやろうとしていることは、チームリーダーを変えたら、チームが良くなるかシミュレーションしようとしています。
奥側がビフォー、手前がアフターです。現状のリーダーを別の社員に変えてシミュレーションしているのですね。このツールを導入した結果、入社後1年以内の離職率が60%だった会社が0%まで下がった実績があります。
15Pに記載があります。スクロールして行ってください。
このツールはチームの生産性やコミュニケーションを取りやすくするものです。例えば、高間の結果は性格分析結果はこちら。
- 自分の価値観を大切にする
- 気難しさや融通の利かなさが目立つ
- 特に意見が対立したときに批判的になり、信念を曲げない
- 情緒面では不安定になりやすく、ストレスを感じやすい性質あり
- ネガティブな状況に敏感
- 調和性低い、人に依存せずに一人で考え、実行する
この性格特性を踏まえたコミュニケーション方法が記載されています。高間がなにかを買うときは・・
買うことを決定する要因
①類似品との比較検討情報を検討
②自分が納得したものだけを買う
セールスアプローチをするなら
高間にセールスアプローチするなら以下の2つが重要だそうです。
①手短・端的に説明する
②結論から伝える
マネジメントするなら
高間をマネジメントするなら、気をつけるポイント。形や結果が見えないと前に進めないタイプだそうなのので、目標を明確にすることが大事ということ。
あたっています。こういう事前情報があると、コミュニケーションの参考になりますね。先先ほどの離職率が60%→0%になった会社はメンバーの性格情報を開示したようです。このことで従来は離職していた若手社員が先輩社員との接し方に悩まなくなったようです。
まとめ
さて、ここまでみてきました。離職の対策の施策です。
- セルフ・キャリアドック
- ラジオ社内報
- タレントマネジメントツール
当社の社内報ラジオを長期のエンゲージメントを醸成するツールとして利用してくださいますと適切でしょう。詳しくは、初回相談無料ですので、下記からお問い合わせいただけますと幸いです。