言葉が心を震わせる。ラジオは心のインフラだ

shunsuketakama

言葉には、人の心を震わせる力があります。

印刷された文字や画面に映し出されたテキストではなく、人がその体験や気持ちを込めて語る言葉。そんな言葉に触れると、感情が揺さぶられ、共感します。私の使うツールはラジオです。あくまでツールですが、同時に、心を届けるインフラです。


言葉に力を感じる瞬間

今日、世界で最も成功したコーヒーチェーンの元取締役の話を聞いてきました。詳細は控えますが、その方の話はすべて自分が体験したことでした。、心が揺さぶられました。

企業のミッション・ビジョン・バリューは確かに重要。しかし、ただ印刷されただけの言葉は、どれだけ美しいフレーズであっても心を動かすことはない。少なくとも、私は2~3行に凝縮された言葉から多くを読み取り、心が動いたことはない。

しかし、自分の体験や情熱を交えながら語られたとき、言葉は生命を持つ。生命をもった言葉は人の心を揺さぶる力を持ちます。


犬との会話が教えてくれた「言葉の生命力」

こちらは、ある有名画家の奥様から聞いた話です。彼女は犬と会話ができるそう。ある日、事情があって親戚の家に愛犬を預けたときのこと。迎えに行った彼女は、その犬からこんな話を聞かされたそうです。

「きょうな、くっちゃーいの、飲んだ。それで、おっちゃんと、〇〇山いった」
「でな、おおきな犬に会った」
「そしたら、ウーていった」
「ぼく、いやだった」

犬は2~3歳児程度の知能があると言われています。奥様がその「おっちゃん」に問い詰めた。

そうすると、「おっちゃん」は犬にすこしだけ、ビールを飲ませたそう。「くっちゃーいの」はビールのことだったようです。それから、確かに犬を〇〇山に連れて行ったことも判明。どうやら、奥様は本当に犬と会話ができるようです。

やがて、その犬も高齢になり、日に日に衰弱していった。いよいよ、亡くなる日のこと。奥様にこう言ったそうです。

「今日、おとうちゃんに、バイなら、した」
「〇〇(奥様)、バイなら」

そしてその日の夕方、犬はなくなったそうです。私はその話を聞きながら、犬が目の前で静かに眠りについた姿が見えた。激しく心が揺さぶられ、目頭が熱くなリました。


ラジオが届ける言葉の力

生命を持つ言葉は心を揺さぶるのです。ラジオは、心を届けるインフラです。AIが読み上げるニュースでは心が震えないように、体験やストーリーを心を込めて語ると、必ず誰かの心に届く。

音声だけというシンプルな手段。いいですよね。シンプルなのがいい。華やかな映像や複雑な演出はなくても、言葉そのものに込められた生命力があれば、聞く人の心を静かに、そして確かに揺さぶる。


言葉で会社を変える、社内ラジオの可能性

社内ラジオは、社員一人ひとりの「言葉」に生命を宿すインフラです。、社員が自分の体験や思いを語ることで、同僚たちは新たな発見や共感を得られます。

情報の共有ではないんです。私は「情緒」という表現をしていますが、社内ラジオというインフラを通して、心がいき交う会社はおのずと、良い会社になる。私はそう信じています。


まとめ:生きた言葉を。社内ラジオは心のインフラ

ミッションやビジョン、あるいは日々の何気ない出来事でさえ、言葉を通じて語られると、そこに生命が宿ります。誰かに語られて初めて生きる。言葉って生き物なんだな、と改めて思いました。ラジオというシンプルなツールが会社どころか、社会を変えるかもしれない。私はそう思い始めています。

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