社内ラジオ、異動者への言葉、本人不在のほうが面白くなる
人事異動の季節がやってくると、職場は別れの寂しさと、新しいスタートへの期待が入り混じります。
この特別な時期に、異動する仲間へ感謝や応援の気持ちを伝える手段として、社内ラジオがどれだけ力を発揮できるか。当社の顧客でそれを企画して行ってみたところ、ものすごく良かったので紹介。
輝く社員に焦点を当て、その人の人柄を本人不在の周囲の声で綴るラジオ企画――この取り組みはいいですよ!すこし紹介します。
Contents
人事異動は職場の仲間にメッセージを届けるチャンス
普段、感謝や応援の気持ちを言葉にする機会は多くありません。
「いつか言いたい」と思っていても、「いつか」は永遠に訪れませんし、死ぬまで伝えきれないかもしれません。
異動という特別なタイミングは、そんな普段の気持ちを形にするチャンスでもある。そもそも、「普段言えないけど、言いたいと思っていること」は、言語化すらしていないものです。社内ラジオではそれらを言語化することを促す。心を言葉にするのは外的な力がないとしません。
大阪の事業者が実現する「退職ビデオ」と「生前ビデオ」
大阪には、「退職ビデオ」や「生前ビデオ」を行う事業者があります。
退職ビデオは、退職者に感謝を込めて制作された映像で、社員が会社生活を振り返りながら大切な瞬間を思い出すことができます。また、生前ビデオは、亡くなる前のその人の映像を残す映像です。
ものすごく価値がある取り組みです。
「異動者のエピソード」をラジオで残すという発想も近いものです。社内ラジオで声を伝える。
この声は異動者本人の姿を鮮やかに描き出し、聞く人に感動を与えるコンテンツとなります。やってみて総実感しました。
異動者本人不在の方が面白い
私たちが実際に取り組んだのは、「輝いている社員に光を当てる企画」です。その中で気づいたのは、「本人不在」で周囲の仲間が語ることで、真実味が生まれる。
社内ラジオでは、本人以外の同僚や上司、部下が登場し、異動者について語っていく。聞いているうちに、だんだん本人の姿が浮き彫りになっていく。
周囲の証言が積み重なることで、本人が慕われ、信頼されているかことがわかっていき、会いたくなってくる。
最後に、編集したラジオを本人に聞いてもらい、その感想をラジオ内に短く収録。感動コンテンツを作りたい。という24時間テレビのようなのは嫌いですが、はからずも「まじでよいものができてしまった」という思いになりました。
4. ラジオで異動エピソードを作る工夫
複数人数が証言する仕掛け
ラジオの中で複数の仲間が登場し、異動者についてのエピソードや思いを語ります。一人ひとりが語る言葉が積み重なり、聴く側の心にリアルなストーリーとして響きます。
本人のリアクションを追加する演出
本人にラジオを聞いてもらい、その感想を後から収録。「こんなに応援されているとは思わなかった」「これからも頑張りたい」というコメントを加えることで、番組全体が一つの感動的な物語となります。
5. 異動エピソードラジオの効果
モチベーションの向上
異動者にとって、仲間からの応援メッセージは大きな励みになります。次の職場での活躍への意欲が高まります
社員同士の信頼感の強化
ラジオを通じて、周囲の社員も「自分たちの仲間には素晴らしい人がいる」と確認。「人を大事にする会社」は社員が社員を大事にする会社だった、と言うことが分かります。
社内文化の醸成
異動を祝福し応援する文化が生まれることで、職場が温かいコミュニティとして成長します。
6. ラジオ制作のポイント
人選の重要性
業績や、成績ではなく、人柄で輝いている社員を選ぶことが重要です。本人が周囲からの信頼や慕われていることが伝わること。
スターバックスでは売上や成績がよくても昇進はできないそうです。人間力に優れた人が昇進して組織で認められます。
メッセージ収集の工夫
複数の社員から声を集めることが効果的です。オンラインツールも活用できますが、直接依頼するのが、最も良いです。社内報担当者は情報を足で稼ぐ!楽ができないんです。
編集にこだわる
複数人数の「証言」を番組にするので、カットとつなげる作業はそれなりに大変です。
まとめ:社内ラジオで伝える「別れ」と「応援」
異動は別れであり、新しいスタートでもあります。その瞬間に、普段言えない思いを言葉にして届けることは、職場のつながりを深める貴重な機会です。
社内ラジオでしか行えないこの企画は、はっきり言って素晴らしい。これは動画でやるには大げさですが、ラジオならちょうどいい。気になったらやってみてください。